物価高とローン返済の負担~金利上昇の中で家計を守る方法~
家計に迫る物価高と金利上昇
食品や光熱費、日用品の値上がりに加え、住宅ローン金利の上昇が家計を圧迫しています。
返済と生活費の両立に不安を感じる方も多いでしょう。
今回のコラムでは、家計への影響と事前にできる対策、最悪の場合の対応策をご紹介します。
家計を圧迫する物価高
2025年に入り、日本の物価は上昇傾向が続いています。
食品や光熱費、日用品、ガソリンなど、生活に欠かせない支出が増え、家計への圧迫感は日々の生活で実感されます。生活必需品への支出が増えることで、貯蓄や教育費、老後資金に回せる余裕も減少します。
住宅ローンを抱える家庭では、物価高の影響に加え金利上昇の影響もあり、家計の負担は二重にのしかかります。
金利上昇の現実
変動金利型ローンを利用している世帯では、金利が上がると毎月の返済額も増加します。
2025年10月時点では、大手銀行の変動金利型住宅ローンの適用金利は1%台から1.5%台へと上昇傾向です。
たとえば、借入額3,000万円・変動金利1%の住宅ローンで毎月8万円の返済だった場合、金利が1.5%に上昇すると月々の返済額は約8万5,000円に増加します。単純計算でも月々5,000円、年間では6万円の負担増です。生活費や教育費のやりくりに影響を及ぼすことは明らかです。
家計への実質的な痛み:物価+金利のダブルパンチ
物価上昇と金利上昇のダブルパンチは、家計に大きな影響を与えます。
- 支出の増加:食品や光熱費の高騰で生活費が膨らむ
- ローン返済の増加:金利上昇で月々の返済額が数千円〜数万円増加
- 貯蓄の減少:支出と返済の増加で貯蓄や投資に回せる資金が減少
- 将来の不安:金利がさらに上昇した場合、返済計画の見直しが必要になる可能性
給与が増えない場合や子育て世帯では特に顕著で、「生活費のやりくりが厳しい」
「教育費の積み立てが難しい」といった課題が現れやすくなります。
事前にできる対策
こうしたダブルパンチに備えるため、今からできる対策を紹介します。
1、返済計画の見直し
- 固定金利への切り替えで将来の返済額増加リスクを回避
- 返済期間の調整で月々の負担を軽減
例:返済期間を25年から30年に延長すると、月々の返済が数千円軽減される場合もある
2、家計の支出整理
- 固定費(光熱費・通信費・保険・サブスク)の見直し
- 食費のまとめ買いや光熱費の節約など、小さな工夫で年間数万円の節約も可能
- 緊急用の貯蓄を確保し、急な物価上昇や金利変動に備える
3、収入面の強化
- 副業やフリーランス収入、投資などで収入源を多様化
- ボーナスや昇給の見込みを踏まえた返済シミュレーションを作成
4、ローン借り換えや金融機関相談
- 金利上昇前に借り換えや条件変更を検討
- 専門家と相談することで、将来的な返済リスクを抑えたプランが見つかる場合もある
支払いが困難になった場合の選択肢
事前対策でもカバーできない場合、最悪のケースに備えて知っておくことが重要です。
1、金融機関との相談(リスケジュール)
- 返済期間の延長や一時的な返済額の減額などの交渉
- 支払いが滞る前に相談することで信用情報への影響を最小化
2、任意売却
- ローン残債があっても市場価格で自宅を売却して整理可能
- 残債の一部免除や分割返済など、金融機関と調整できる場合も
3、生活再建のための相談窓口活用
- 地方自治体や住宅ローン支援機構、消費生活センターなど
- 専門家と一緒に返済計画や公的支援を検討可能
4、最終手段としての破産や個人再生
- どうしても返済不能の場合の法的整理
- 信用情報への影響や住宅処分など大きな制約があるため専門家と慎重に相談
ポイント
早めに行動するほど、負担や影響を最小限に抑えられます。
返済困難になった場合でも、選択肢は複数あり、専門家の助けを借りることが大切です。
先手の家計管理で安心を
物価高と金利上昇は避けられませんが、早めの家計見直し・返済計画の調整・収入源の多様化で、負担を最小化できます。
さらに、最悪の事態にも備えて情報を知っておくことで、安心して生活を続けられます。
「早めに備える」「柔軟に対応する」ことが、物価高・金利上昇時代の家計を守る鍵です。