トランプ関税 日本の不動産市場と住宅ローン控除への影響
2025年4月、トランプ大統領が再導入した高関税政策が波紋を広げています。中国製品には最大104%、日本やEUにも20〜25%の関税が課され、国際貿易の流れが揺らいでいます。これにより、景気や金融政策、不動産市場にも影響が波及することが予想されます。日本の不動産市場、住宅ローン控除についてご紹介していきます。
中国マネーが不動産市場に影響
中国経済の鈍化により、日本の不動産市場に流れていた富裕層マネーが静かになる可能性もあります。中国には厳しい追加関税で、これにより世界経済全体もパニックとなる様相です。これまで高級マンションを買い支えていた中国裕福層が動かなくなると、都市部の一部では物件が売りに出され、価格調整が起きる懸念も出てきます。
一気に富豪破産で億ション投げ売りの可能性もあります。
建材価格はどうなる?鍵は為替?!
今回の関税はアメリカが他国からの輸入に課すもので、日本が直接的に追加コストを負うわけではありません。ただし、建材価格を左右する為替がどう動くかが焦点です。
中国からの建材(鉄鋼・木材・設備機器など)に関税がかかれば、建築資材が高騰しますが、トランプ政権は過去にも「ドル高批判」を繰り返しており、円高方向への圧力がかかる可能性もあります。円高なら逆に建材コストが落ち着く流れもあり得ます。
「関税ショック=即値上がり」とは限らない
住宅価格は、建材コスト、金利、為替、投資マネーの動きといった要素が絡み合って決まります。関税ショックが値上がりに繋がるとは限らないので、チャンスになるエリアもあるかもしれません。
リーマンショックを超える不景気ともいわれており市場全体の冷え込みが心配されます。この関税によるインフレで購入意欲が低下するのではないかと思います。今は焦らず、全体の動向を冷静に見極める力が問われています。
住宅ローン控除への影響
住宅ローンの年末残高に応じて所得税や住民税が控除される制度です。
トランプ関税は直接、日本の住宅ローン控除への影響は低いと考えられ、「金利上昇」や「景気変動」を通じて、控除の効果・制度・活用法に間接的な影響があるのでは?と見込まれているようです。
日本銀行(日銀)金利政策への影響
日本経済に与える影響が懸念されており、日銀は5月の利上げを見送る可能性が高まっています。市場では、安全資産への資金移動が進み、金利が急低下しています。日銀は、経済の下振れリスクや金融市場の不安定性を考慮し、慎重な金融政策運営を求められています。
住宅ローン金利への影響
トランプ政権による関税強化は、日本の輸出産業に打撃を与え、経済成長の鈍化や円安を引き起こす可能性があります。これにより、住宅ローン金利の大幅な上昇は抑えられると予想されています。2025年の住宅ローン金利は0.85~1.20%の範囲に留まると見込んでいる専門家もいます。
トランプ関税 × 日本の住宅ローン控除
①関税→②インフレ→③金利上昇→④控除の「見かけ上」効果はアップという流れが成立します。
① 関税の導入・強化
→ 海外からの輸入品にコストがかかるため、物価が上昇(コストプッシュ型インフレ)。
② インフレ圧力が高まる
→ 中央銀行(例:日銀)は、インフレを抑えるために金利を引き上げる圧力を受けやすくなる。
③ 金利上昇
→ 住宅ローンの金利も連動して上昇するため、住宅ローンの支払い負担が増える。
④ 住宅ローン控除の「見かけ上の効果」がアップ
→ 控除は元々「年末残高 × 控除率(例:0.7%)」で計算されるため、実際の支払い金利が上がると「控除によって助かってる」と思える。
→ 実質の利子負担が増える中で、控除による返金額が目立ちやすくなる=「控除の恩恵を強く感じる」。
今後の注意点
- 金利動向の注視
日銀の政策や市場の動向によって金利が変動する可能性があるため、住宅ローンの借り入れや借り換えを検討する際は、最新の金利情報を確認することが重要です。 - 住宅ローン控除制度の変更
政府の税制改正により、住宅ローン控除の内容が変更される可能性があります。最新の制度内容を把握し、適切な対応を検討することが求められます。
トランプ関税の影響は多岐にわたりますが、住宅ローン市場においては、金利の上昇が抑制されることで、借入コストの低減や住宅ローン控除の効果が高まる可能性があります。今後の経済情勢や政策動向を注視し、適切な判断を行うことが重要です。