住宅ローンの相談先はどこにする?相談をするタイミングや流れも紹介!
自宅の購入や改修などで、住宅ローンを借りたいと考える人はほとんどではないでしょうか。ただ、住宅ローンは多くの種類があり、どのローンが適切か選ぶのは非常に難しいですね。本記事では、住宅ローンの相談先、ちょうどいいタイミングや相談までの流れを紹介します。
住宅ローン相談先は主に「銀行」「住宅金融支援機構」「不動産会社」「ファイナンシャルプランナー」の4つ
住宅ローンの相談先は主に以下の4つ。
- 銀行
- 住宅金融支援機構
- 不動産会社
- ファイナンシャルプランナー
それぞれのメリットとデメリットについて説明します。
銀行
銀行では専用の無料の相談窓口の設置され、電話やインターネットでの相談などに対応している所などもあります。住宅ローンに詳しくない人でも、じっくりと相談できるのが特徴です。銀行の相談窓口のメリットとデメリットを見てみましょう。
メリットは具体的な条件を相談できることと相談から申し込みまでができること
銀行で相談するメリットは、住宅ローンについて具体的な条件をあげて相談できること。さまざまな住宅ローンの紹介だけでなく、借り入れをする人の資金計画、毎月の無理のない返済金額のシミュレーション、最新の具体的な借入金利の提示も可能です。住宅ローンの相談から借入の申し込みまで、一連の手続きがまとめてできて手間もかかりません。
デメリットは他銀行の住宅ローンと比較ができないこと
一方で、銀行での相談のデメリットは、その銀行の住宅ローン以外の情報が提示されないこと。相談先の銀行の住宅ローンの中で比較と検討するだけで、他銀行の住宅ローンと比べられません。いろいろな銀行の住宅ローン窓口に出向き、ローンの詳細を確認して納得できる住宅ローンを選ぶ必要があります。
住宅金融支援機構
住宅金融支援機構は、営利を目的にしない一般社団法人。民間の金融機関と提携して、固定金利の住宅ローンや、省エネ工事のリフォームローンなどの取り扱いをしています。メリットやデメリットについて見ていきましょう。
メリットは「フラット35」や補助金について相談できること
住宅金融支援機構のメリットは、民間の金融機関と連携した最長で35年全期間固定金利の住宅ローン、『フラット35』の取り扱いがあること。固定金利の場合は、借り入れ後に、返済が終わるまでの金利と返済額が決定するので、将来を通じた返済計画を立てられます。
他に、災害などで被害を受けた場合、住宅ローンとともに補助金の情報なども相談ができる場合があります。
デメリットは主に電話での相談となること
住宅金融支援機構のデメリットは、対面での相談が難しい場合があること。平日に、最寄りの住宅金融支援機構の支店に出向く場合、各店舗の窓口での相談が可能です。土日にしか時間が取れない場合は、フリーダイヤルのコールセンターにかけての相談となります。
不動産会社
不動産会社は、住宅の価格などの情報を把握しています。状況を熟知している状態で、住宅ローンの相談に対応されることから、安心して任せられますね。不動産会社を介して住宅ローンの相談をするメリットとデメリットについて説明します。
メリットはファイナンシャルプランナーに専門的な相談ができる場合があること
不動産会社では、不動産会社の相談窓口で直接、住宅ローンなどに詳しいファイナンシャルプランナーのような専門家に対面して相談できるのがメリットです。有資格者が在籍していたり、専門家と提携していることもあります。
デメリットは提携先以外の住宅ローンを提示しない傾向にあること
不動産会社の相談窓口を利用するデメリットとしては、提携先以外の住宅ローンの紹介をしない傾向があること。特定の金融機関提携している住宅ローンは、優遇される場合がありますが、他の金融機関のローンと比較がしにくいです。いろいろな金融機関のローンを比較検討したい人には向いていないかもしれません。
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーは、全般的な家計状況を見てアドバイスする専門家。住宅ローンの選択で負担をかけないように、くまなくチェックしてもらえます。ファイナンシャルプランナーに依頼する場合のメリットとデメリットについて見てみましょう。
メリットは専門家からの家計の状況に応じたアドバイスがもらえること
ファイナンシャルプランナーは中立の立場で、その家の収支に合った住宅ローンのアドバイスができるのがメリット。特定の金融機関にかたよることもないでしょう。借り入れをした後で、無理なく返済できるように資金計画を立ててもらえます。
デメリットは相談料がかかる場合が多いこと
自分自身でファイナンシャルプランナーに住宅ローンの相談をする場合、相談料がかかることが多いのがデメリット。事前にいくら必要であるか確認しましょう。ただし、金融機関などでは住宅ローンに関連するキャンペーンの一環として、無料でファイナンシャルプランナーに相談できる場合もあるようです。
住宅ローンを相談するタイミング
住宅ローンの相談をするのに適切なタイミングはあるのでしょうか。住宅ローンを新規に借りる場合、住宅ローンの見直しや負担に感じた場合に分けて説明します。
住宅を購入する時
住宅ローンを検討するタイミングは、家の購入を考える時です。土地の取得や家を建てる際には多額のお金が必要。現金を一括払いするのは、非常に困難です。実際に購入する段階になってから住宅ローンを探そうとしても、希望額まで届かないことも。
購入する前の段階で住宅ローンの相談をすると、購入金額と住宅ローンでいくら借り入れができるか把握でき、物件の候補をある程度絞り込めるでしょう。
住宅ローンを見直したい時
住宅ローンは条件が合えば借り換えが可能。ずっと同じ借り入れを利用しなくても構いません。ローンの見直しをするタイミングで、借り換えの相談をするのもおすすめです。住宅の購入時には目的にかなっても、他に新しい住宅ローンが提供され、借り換えをして返済額を減らせる場合があります。
住宅ローンの返済が負担に感じた時
ライフイベントの変化で、住宅ローンの返済が大変だと感じることがあります。育児や介護などの事情で仕事を辞めたり、パートでの勤務を余儀なくされたりといったことなどが原因で収支に影響が出ることもあるでしょう。
返済を負担に感じ始めたタイミングで、住宅ローンの相談をすると滞納を防げるかもしれません。早めに相談できれば、余力のあるうちに毎月の返済額を抑える対策を教えてもらうことも期待できます。
住宅ローンを相談する前の準備
住宅ローンについて相談する前に、ある程度下準備をすると借り入れの手続きまで迅速に進められますね。準備したいことについて、3つ紹介します。
相談する内容を整理する
住宅ローンについて相談しようとすると、その場で多くのことを一度に質問しがち。相談時間が決まっていて時間内に収まるように質問しなくては、と焦ってしまうこともあるでしょう。高額なローン選びで失敗したくないですよね。ある程度質問したいことを絞って、メモに書いて持っていきましょう。
必要な書類(収入や勤務先がわかる書類など)を用意する
ローンなどの借り入れをする場合、収入や勤務先、本人が確認できる書類などが必要です。返済能力を判断したり、返済計画を考慮したりして、その人に合った住宅ローンを勧められます。相談する所によって違いがあり、相手先から指定される場合も。
住宅ローンの相談で必要な書類の例は下記の通りです。
必要な書類 | 書類の例 |
収入がわかるもの | 会社員:源泉徴収票、住民税決定通知書 自営業:確定申告書(直近の時期で3期分必要な所もある)、決算書 |
勤務先がわかるもの | 会社員:源泉徴収票、社名が入った名刺や保険証 自営業:確定申告書 |
購入する物件がわかるもの (購入の物件が決まっている場合) | 建売住宅など:物件が記載されたパンフレット、チラシ 注文住宅:見積書 |
他のローンの残債がわかるもの (車のローンなど) | 残債証明書、返済予定表 |
納得のいく対応をしてもらえるように事前予約をする
相談は事前に予約をして時間を取るようにしたほうがおすすめ。予約なしでも可能な場合もありますが、窓口の担当者側でも事前の準備ができ、順序立てて対応できます。予約はメールや電話、サイトのメールフォームなどで受付できるところが多いようです。できれば、相談予約の際に必要な書類などを聞いておくといいでしょう。
住宅ローンの相談の主な流れ
住宅ローンの相談をして納得ができたら、審査と契約にまで進められます。こちらの章では、相談から契約までの一連の流れを見ていきましょう。
必要な書類や質問事項を準備し住宅ローンの相談をする
住宅ローンの相談予約をする際に、当日に必要な書類などの説明を受けることがほとんど。前章で紹介した必要な書類、質問したい内容をまとめたメモ書きなどを忘れずに持って行きましょう。
住宅ローンで疑問に感じていること、初歩的な質問でも構わずに聞くのがおすすめ。とくに初めて住宅ローンの借り入れをするときは、わからないことがたくさんあるかもしれません。不安を感じながら申し込むと、後で後悔する恐れがあります。遠慮せずに相談して、疑問点を解決しましょう。
仮審査に申込む
担当者に相談した後は、仮審査に進みます。仮審査の申し込みから結果がでるまで即日、長くても1週間ほど。仮審査では借り入れをする人に対して、主に以下のような3つの情報から審査が行われます。借り入れ先によって基準が異なるということです。
- 本人の属性:申し込みや完済の時点の年齢、年収、雇用形態、勤続年数
- 返済能力の有無:収入に対すて借入額が大きすぎないかを調査、カーローンなどの他の借り入れの返済金額を合算して審査することもある
- 個人信用情報:クレジットカードの支払いで延滞などがないか
仮審査に通過したら本審査に申込む
住宅ローンの仮審査に通ったら、本審査への申し込みをします。結果が出るまでの所要日数は申し込みをしてから1~2週間ほど。日にちに十分な余裕を持って手続きをする必要があります。本審査では、仮審査で提出した情報と比較して異なる部分がないか、物件などに抵当権が設定できるかを見ます。
抵当権は、申し込みをした人の事情で住宅ローンの支払いが難しくなった時に、代わりに物件を売りに出して借り入れ金の回収するために設定します。
住宅ローンの契約をする
本審査に通った後で住宅ローンの契約ができます。審査結果によっては、借り入れの金額、返済期間など、仮審査に申し込みをした時と比較して条件が変更されていることも。内容に納得ができれば、問題がないことを担当者側と申し込み者側とで確認して、契約手続きをします。
住宅ローン相談窓口は自分に合った場所を選ぼう
住宅ローンはさまざまな相談窓口で相談できます。相談窓口にいく前に入念にチェックをして、自分の希望に合う所を選べるといいですね。住宅ローンは多額の借り入れ金、大事な住まいを用意するために、しっかりと内容を把握して手続きをしましょう。